【作図ツール】

数学で活用できるパソコンの作図ツールについて,考えをまとめました。


1.作図ツールとは?
作図ツールには,基本的に次の3つの機能を持っています。

@作図機能
 コンパスと定規のかわりに,主にマウスを使って直線や円をかくことができる。
直線(線分)は始点と終点を決め,円は中心の位置と半径を決める。
また三角形や長方形等の基本図形を備えているものも多い。

A計測(測定)機能
 線分の長さや角度を測ることができる。線分の長さは始点と終点を選ぶ。
角度は3点を選ぶ場合やその角自身を選ぶかはそのソフトによって異なる。
いくつかの角度を足して表示する計測加算機能を持つものも多い。
長さや角度の表示場所はソフトによって異なる。

Bシミュレーション(変形)機能
 三角形なら頂点の位置を動かしたり,円なら半径の大きさを変えたりできる。
また,シミュレーションしながら計測することもできる。

また,次のような機能を持つものもある。
○デモ(マクロ)機能・・・あらかじめ記憶している作図手順に従って,図を表示することができる。
○メニュー選択機能…学習の内容に合わせ,必要なメニューだけにすることができる。


2.どのような学習に活用できるか?
基本的には,図形を取り扱う学習全般で作図ツールは活用が可能ですが,
次のような場合に学習効果が大きいと考えます。

○自分の考えた条件で図形を変形する場合
(例.二直線が平行な場合のみ,錯角が等しいことを見ることができる)

○シミュレーションしながら角度や長さの変化を調べる場合
 ・多角形の内角の和を求める。
 ・円周角の定理を考える。
  (弧の端を変形しながら,円周角と中心角の角度を比較できる)
 
※課題学習でも使えるのでは?と考えています。


3.作図ツールの種類

ソフト名 販売元・作成元 コメント
図形ランチボックス 創育 空間図形も扱えます
ジオメトリック・ライター フジミック新潟 ウィンドゥズ版新発売されました
ジオメターズ・スケッチパッド ヤノ電器 デモ版もあります
カブリ (フランス:J.M.ラボル) 英語版。日本版は筑波大が変換しています
マルチブック ベネッセ 中学数学をクリックすると・・・
ジオメトリック・コンストラクター (愛知教育大飯島助教授) お会いしましたが,すばらしい先生ですね!

これ以外に,Geo/Block,GEOLOG,Geometoric−Supposer等もあります。